ABC分類について
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の主な原因と考えられているヘリコバクター・ピロリ菌の抗体価検査と胃粘膜萎縮(老化)マーカーのペプシノゲン検査とを組み合わせて、胃の健康度をABCの3群に分類するのがABC分類です。
このABC分類を用いて、胃の健康度に応じた検診間隔を設定し、効率的に検診を行う方法がABC検診です。
ヘリコバクター・ピロリ抗体価検査とは
胃がヘリコバクター・ピロリ菌に感染していないかを調べる検査です。
ヘリコバクター・ピロリ菌は胃酸の分泌や胃粘膜の免疫能の働きが不十分な幼少児期(4~5歳)頃までに感染すると考えられています。
子供の頃に感染しなかった場合、大人になってから感染することは稀だと言われています。
ペプシノゲン検査とは
食べ物の消化に関与する「ペプシノゲン」という物質の血中濃度を調べることで胃粘膜の萎縮(老化)の状態を客観的に調べる検査です。
※胃カメラ検査を定期的に実施されている方は、検査不要です。
※ピロリ菌を除菌済みの方は、胃カメラ検査で経過を観察してください。
ABC分類に適さない方
- 明らかな上部消化器症状のある方
- 胃の病気の治療中の方
- 胃酸を抑える薬を服用中の方
- ヘリコバクター・ピロリ菌除去治療を受けた方
- 胃切除後の方
- 腎不全の方
ヘリコバクター・ピロリ抗体
陽性判定基準
3.0~9.9U/ml (擬陽性)10.0U/ml以上(陽性)
3.0~9.9U/mlでは、ピロリ菌陽性の場合も含まれています。念のため精密検査を受けましょう。
ペプシノゲン
ペプシノゲンⅠ値が70.0ng/ml以下かつ
ペプシノゲンⅠ/Ⅱ比が3.0以下
A群 | 健康的な胃粘膜で、胃の病気になる危険性は低いと考えられています。 念のために、一度は内視鏡検査等の画像検査を受けることが理想です。 |
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B群 | 少し弱った胃粘膜です。胃潰瘍・十二指腸潰瘍などに注意しましょう。 一度は、内視鏡検査を受けましょう。 |
C群 | 弱った胃粘膜です。胃がんなどの病気になりやすいタイプ。 視鏡検査を受けましょう。また、定期的な内視鏡検査をお勧めします。 |
D群 | かなり弱った胃粘膜です。胃がんなどの病気になるリスクがあります。 必ず、内視鏡検査を受けましょう。また、毎年、内視鏡検査を受けましょう。 |