ピロリ菌除菌治療
当院で、ヘリコバクター・ピロリ菌検査を受けた方で陽性の方には以下の内容のリーフレットを同封しております。
陽性の方は、除菌治療を行いましょう。
除菌療法について
以下の1~5に当てはまる方は、除菌療法を受けるかどうかについて主治医とよく相談してください。
ヘリコパクター・ピロリ感染症が疑われる患者さまのうち、
- 内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断された患者さま
- 胃MALT(胃マルト)胃リンパ腫の患者さま
- 特発性血小板減少性紫斑病の患者さま
- 早期胃がんに対する内視鏡的治療後の患者さま
- 内視鏡検査で、胃炎と診断された患者さま
ピロリ菌の除菌療法とは、1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3剤を同時に1日2回、7日間服用する治療法です。
全ての治療が終了した後、4週間以上経過してから、ピロリ菌が除菌できたかどうかもう一度検査する必要があります。
除菌が成功した場合でも、まれに胃がんなどを発症することがあります。
そのため、除菌が成功した後も定期的に胃カメラ検査を受けることが大切です。
治療の流れ
以下は検査実施内容ごとの治療の流れになります。

除菌療法を受けるにあたって
必ず申し出をお願いします
以下に当てはまる方は、事前に必ず申し出てください。
- これまでに薬を飲んでアレルギー症状を起こしたことのある方
- ペニシリン等の抗菌薬を服用時に、ショック等の重篤なアレルギー症状を起こしたことのある方
- 抗菌薬や風邪薬で副作用を経験したことがある方
- 肝機能や腎機能の検査結果に異常がある方
注意事項
- 確実にピロリ菌を除菌するために、指示されたお薬は必ず服用するようにしてください。以下に当てはまる方は、事前に必ず申し出てください。
(1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の3剤を同時に1日2回、7日間服用してください。) - 自分の判断で服用を中止すると、除菌に失敗して、治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれることがあります。
(耐性:お薬に対して細菌が抵抗性を示すようになり、その薬が効きにくくなること) - 全ての治療が終了した後、4週間以上経過してから行うピロリ菌の検査(除菌できたかどうかの検査)は必ず受けてください。
- 二次除菌療法の間は、アルコールの摂取(飲酒)を避けてください。
副作用
- 確実にピロリ菌を除菌するために、指示されたお薬は必ず服用するようにしてください。以下に当てはまる方は、事前に必ず申し出てください。
- 軟便、下痢
便が緩くなったり下痢を起こしたりすることがあります。 - 味覚異常
食べ物の味をおかしいと感じたり、苦味や金属のような味を感じたりすることがあります。 - AST(GOT)の変動、ALTIGPTの変動
肝臓の機能を表す検査値が変動することがあります。 - アレルギー反応
発疹やかゆみがあらわれることがあります。
- 軟便、下痢
- 除菌療法に成功した患者さまのうち、少数の方に逆流性食道炎の発生が報告されています。
逆流性食道炎は、胃酸が頻繁に食道に逆流して食道の粘膜に炎症を引き起こす病気です。
多くの場合は、胸焼け、口の中まで酸っぱい水が上がる感じなどの自覚症状を伴います。 - お腹の調子が良くなって食事がおいしく食べられるため、油断すると太ってしまう場合があります。
健康な生活を送るため、生活習慣に気を付けてください。